Journey #001

近代文明の分解者
終わりの始まり

Syncsは、服づくりを通じて人や自然、社会の関係を再構築しようとする試み。既存の価値観を分解し、地域や生態系と共に働きながら、使う・返す・還すまで含めた循環の仕組みをつくる。多様な人・素材・思想が交わることで、「服」という現象そのものを生み出し、豊かさを育む。
微生物のように、分解し、植物のように再構築し、つなぎ、変わっていく。

1. 分解する(Decomposition)

既存の価値観を分解する

Syncsとは、「人間による服づくり」という行為を通じて、土壌微生物のように、静かに世界を耕し、つなぎ、変えていく試みともいえる。微生物が土をつくり、土が森をつくり、森が気候をつくるように、Syncsの服が人の感性を育み、社会や経済の見方を変え、循環する暮らしへの道を耕している。

2. 共生する(Symbiosis)

人・自然・社会との共生を目指す

微生物が植物と栄養や水分を交換しながら共に生きるように、Syncsの服づくりも、地域の人、畑、素材、生態系と共に働く関係性の中で育まれていく。
そこには「服は単体では成立しない」「関係性のなかに服は立ち上がる」という哲学がある。

3. 循環をつなぐ(Circulation)

使って、還して、めぐらせる

微生物は命の終わりを新しい命のはじまりへとつなぐ循環の橋渡し役。
Syncsは「着る」「使う」だけでなく、「返す」「分解する」「土に還す」までを含めて服と捉える。
これは**“循環する暮らし”の入口としての衣服**のあり方。

4. 多様である(Diversity)

多様な人・素材・思想が交わる場

微生物が何千種も共存し、多様性によって土壌を豊かにしているように、Syncsもさまざまな視点・素材・感性・地域との関係性が交錯して、
「一つの服」というより「ひとつの現象」として服が立ち上がっている。
多様性が美しさや強さになるという思想は、微生物の営みにも通じる。

5. 根幹を支える(Invisible, Yet Foundational)

見えない哲学が、服を支える

微生物は目に見えないけれど、森を育て、水を通し、大地を生かしている。
Syncsも、外からは見えにくい「素材への敬意」「循環への信頼」「社会との問いかけ」といった**“服を支える見えない思想”**が根底にある。